法律論という刀
弁護士の仕事って難しいなと思うのが、法律論だけで解決できるような場面は必ずしも多くないということ。
むしろ少ないですね。
いくら法律の仕組みや判例・裁判例の傾向を説明しても、納得してもらえるとは限りません。
さらに弁護士費用や解決に至る時間などのコスパの壁もあったりします。
そんな訳で、受任に至らない法律相談であったり、法的に難しい要求をされる顧問先の相談があったりした時にどう振る舞うのが良いか未だに悩みます。
法律論という刀は非常に切れ味が鋭いので便利なのですが、それを振り回してしまうと危険。
法律論だけを振り回しているチャンバラ戦士になると、それがどんなに良い刀でも台無しです。
「全然気持ちを理解してくれない!」「どっちの味方なんだ!」なんてことにもなりかねない。
お客さんに納得してもらえるだけの立ち振る舞いや力を備えないとですね。
ベテランの方であれば風格で説得力を醸し出せるかもしれません。
コミュニケーションに長けている方であればすんなりと話を受け入れてもらえる術を持っているのかもしれません。
うーん。自分には何ができるのでしょうか?
(そもそもこうしたお話が来た時に一律にスパッと切ってしまうというスタンスもあると思うのですが、自分にはできなさそうです。既にご依頼いただいているお客さんの仕事に集中するためにお断りするなどといったケースは別として。)
サービス業として、顧客対応についてもっと考えていかないとですね。