司法試験直前期の答案

前回に引き続き、目で見て分かりやすい画像をのせた記事を書いてみます。

今回は私の司法試験直前期の答案を載せてみようと思います。一般に出回る合格者の司法試験本番の答案は再現であり、かつ、基本的にデータで打ち込まれたものですので、合格時点の合格者の生の答案がどういうものかを知る機会は実は少ないですよね。

合格時点にできるだけ近い時期である自分の直前期の答案をご覧頂くことで、本番でどれくらいの仕上がりになっていれば良いかのイメージを掴むきっかけになれば良いなと思います。

多くの方が「この程度なのか」と思われるでしょう。実際そんなもんなんです。いや、もっとすごい方もたくさんいらっしゃいます。でも、少なくとも私の実力はこの程度です。今後も勉強頑張ります。

載せるのは辰巳全国模試の刑訴の答案です。

・この時は色々とあって精神的にきていた上、答案の書きすぎで腕をかなり痛めていてペンを握るのがやっとだったので普段よりもかなり字が汚いです。ごめんなさい。

・8ページの最後の行まで書いていますが書きたいことを結構我慢しています。

・字下げをしていない理由についてはこちらの記事をご覧ください。

・この答案の点数などはこちらの記事をご覧ください。

・強制処分の定義は判例のものを使っています。多くの受験生は井上説だと思いますが、私は判例と同じ定義の方が事案の分析を踏まえた論述がしやすいのと判例の理解を示せて心なしか印象点があがるのではないかとの考えからこちらを採用しています。判例の立場で書いてみたい、判例の立場と学説の違いを理解したいという方は『捜査法演習』という本で分かりやすく詳細に書いてありますのでご覧になってみても良いかもしれません(結構ボリュームがあるので時間的余裕のある方のみにおすすめします)。

本番と同じような撮影の適法性の問題が出題されました。TKC全国模試も同じ論点が出たので本番の受験生の出来は総じて良くなっていると思います。模試を受けておくことは、そういったところで差をつけられることを防ぐという点で大きな意味があると思います。

ちなみに先に受けたTKC全国模試で撮影の適法性に関する判例を意識した論証(現行犯性を要件とするかについての論証)をしたら「関係ない判例は持ち出すのをやめましょう」と書かれました。堂々と嘘を書かれると勉強する側は混乱するので採点者は気をつけて頂きたいですね。

その採点者のコメントに疑問を抱きつつも、当否を検討する前に辰巳全国模試がはじまり、まさかの同じ論点がでてしまいました。さすがに躊躇して掲載した答案では書くのを控えています。

それでも本番ではやはり判例について書きました。だって間違いではないんですもの。