「刑事弁護フォーラム」に行ってきた話
刑事弁護フォーラムの若手ゼミに行ってきました。
こういうセミナーやゼミなんかへの参加も今後は記事にしていけたらいいなと思います。
刑事弁護フォーラムとは
「刑事弁護の質を高めるべく研究を行い、刑事弁護を担う後進の育成に努め、刑事訴訟実務を被疑者・被告人・少年の人権を十分保障するものに変えていくことを目的として設立された任意団体」です(刑事弁護フォーラム公式HPより引用)。
その活動の一環として月1回のペースで開催されているのが若手ゼミ。若手の弁護士向けに東京と関西においてそれぞれ実施されているようです。おそらくですが、会のコンセプトからして司法修習生の参加も受け入れてくださるはず。気になる修習生はお問い合わせしてみると良いと思います。
今回、私が参加したのは、神山啓史先生と趙誠峰先生による接見をテーマとしたゼミでした。ゼミ生には72期もかなりの数いた印象です。
詳しくはこちらの公式HPでチェックしてみてね。
きっかけ
事務所へのお知らせFAXが届いたのがきっかけで参加することに。
事務所にきたFAXはさっと見て大抵シュレッダー行きか裏紙になってしまうのですが、これは私の中で行くという選択肢しかありませんでしたので、すぐにメールを送りました。
ローブログで何度か書いてきたように、神山先生の『刑事弁護の基礎知識』はお気に入りの本でして、こういうチャンスを待っていました。
上記HPでも情報はチェックできるので、気になる方は要チェックです。
刑事弁護についての思い
事務所の傾向からして、私が刑事弁護をする機会は決して多くはないのですが、全くのゼロではない以上、きちんと準備をしておく必要があると思っています。
先に弁護士になっている大手事務所に所属している友人たちも結構やっていますし、「一切やらない」というスタンスは実は刑事以外の分野で活躍していくための可能性に縛りをかけてしまう行為なのかもしれません(経営面に通じていない者の一意見なのでこの視点の当否は色々ありそう)。
修習を通じて刑事弁護にやりがいを感じているというのもあります。ある種最も弁護士らしいお仕事が刑事弁護のように思うのですよね。
ゼミの感想
「最前線で活躍されている弁護士ってやっぱりすごい!」と感動とワクワクでいっぱいになりました。経験と情熱に裏打ちされた技術や人としての器の大きさにめちゃくちゃ痺れた。
内容としても、接見の勘所や重要な視座をたくさん与えてくださいました。次々と模擬接見の指名をしたり、発言をバンバン求めていくというスタイルで進行していったのですが、徐々に全体が熱を帯びていくのがとても良かったです。趙先生の的確なコメントと切り返しの速さ、かっこよかったなあ。
弁護士(特に刑事弁護人)として仕事をしていくための至言もたくさん。
「結果を出せなければ批判されて当然。結果に責任を負えないのならこの仕事は向いていないよ。」という神山先生のお話はすごく刺さりました。事あるごとに「君たちはバッジを持っているんだから」というご指摘があったのも、このお話に通じているのでしょうね。
「これなら責任を負える」と思えるくらい仕事をやりきることが大切だなと考えました。
こういった素晴らしい勉強の場を作ってくださっている刑事弁護フォーラムの運営の皆様には頭が下がります。また、たくさんの弁護士が日々研鑽しているんだなというのを感じられて刺激になりました。関係者のみなさま、ありがとうございました。
今後もチャンスを見て伺おうと思いますし、ここで学んだことを日々の業務に活かして「結果」を残したいと思います。
学びのためのチャンネルはたくさん持っておこうと思った1日でした。
ブログ100記事達成!!!
やっと100記事を書くところまで辿り着きました!
とても嬉しいです!
ブログは「とりあえず100記事書け」「半年続けろ」と言われる世界です。
なぜかといいますと、継続してブログを運営できる方がほとんどいないからです。その結果、1日に50pvあれば世の中に存在するブログの全体の上位3割に入っていると言われるくらいです。ローブログも2020年1月22日の現時点で、どんなに少なくても毎日100pvはあるように状況になっておりますので、おおよそこの指摘は合っているのでしょう。
実際にやってみて、ここまで続けるのはそれなりに大変でした。
まず、ネタ探しに苦労します。
毎日書くので常にアンテナを張るようにしていますが、それでもどうしてもネタが思いつかないことがあります。メモに思いついた候補を残しているのですが、なかなかひどいですよ。「アンパンマンの飛行と航空法」とかいう謎のテーマ。当然お蔵入りです。
次に、実際に書くという行為。これもそれなりに時間を要するものでして。
文章、構成、ちょっとした裏どりetc…
楽しさもありますが、作業的な側面はどうしてもありますのでね。
自分のこのツイートとかは、まさにそのあたりの悩みが出たものです。
実はそういう内容以前に悩むところが多いのですよね。
— mick (@mick_kitten) 2020年1月22日
ブログの記事の方向性は、ラーメンのように「かため・柔らかめ」「濃いめ・薄め」「多め・少なめ」を内容に合わせて考えるのが大切なのかもしれないなと思っています。 https://t.co/0OzuSFmI8V
そして、ちょっとしたリライトや管理。
リライトというのはまさに書き直しです。過去の記事に定期的に手を入れたり、リンクを増やしたりしています。もちろん、当時の自分が書いたものとして意味があるものなので、テイストは損なわないようにします。
管理はブログの様々なお手入れですね。実は細かい仕様を変えては戻してみたいなことをやっていたりします。デザインとかも一新しようか日々思案しております。Twitterでのローブログ更新のお知らせも管理の一環。
と、それなりに時間を費やしています。
楽しみつつ、負荷のかかりすぎない程度にやっているので辛さはないです。
100記事書くと何かが起こると言います。
たしかにちょっとずつ見てくださっている方が増えてきています。このブログの規模感からみたときにはバズったといえるような記事もありました。
これの積み重ねの先に何があるのか、それのも何もないのか。とても楽しみにしています!
ここまで来れたのも、ローブログを読んでくださっている皆さまのおかげです!
いつもありがとうございます!これからもよろしくお願いします!
2020年1月の目標pv数(1万pv)も超えました!合わせてお礼申し上げます。ありがとうございます!
法律の話はあまり書きません
タイトルの通りでして、ローブログでは法律の話にあまり踏み込んでいくことはないと思います。
「えっ?ローブログというタイトルなのに?」
はい。そうです。
と言いますのも、そういった高度なお話というのは、専門性をお持ちの諸先輩方がしてくださるからです。
また、私の拙い見解を読むくらいなら、第一線で活躍される方が書かれた本であったり、論文であったりを読む方が読者の皆さまにとって有益であるからです。
そして何より面白い内容になりづらいです。読者の皆さまにとっても、私にとっても。
それをやってしまうと弁護士業でやっていることと近似してきて、どうしても堅苦しい内容になってきてしまいます。現在投稿している記事たちですらかなり真面目な部類に入ると思いますので、日々気をつけているところです。ブログ界の「あずきバー」を目指すのなら良いのでしょうけど。かたいって意味ね。
私は、
もっと
マシュマロのように
わたあめのように
ホイップクリームのように
ぷにぷにほわほわした感じの記事が書きたいです!
うん。きゃりーぱみゅぱみゅについての話とか書こうかな。ライブも何回か見ていて結構好きですし。
もちろん、ブログのコンセプトからして法律についても触れていく必要はあると思うのですが…うーん。なんて言ったら良いのでしょうね。難しい。
基本的に学術的なものを書くことはないだろうと言ったら良いのでしょうかね。
法律系のブログは、学問や実務的なところにフォーカスしていくものが多いので、単純な差別化の方法としてもこういうスタンスは悪くないと思っています。
とか言いながらネタが切れたら法律の話を書き始めるかもしれません。
その時は、生暖かい目で見て頂けたらと思います。
寿司🍣芸人健 誕生秘話【ゲストブログ】
今回は、ローブログ初のゲストブログです!ずっとやりたかったやつ!
書いてくださったのは、健さん(@simuken2016)です。Twitterでのつぶやきも多いので、ご存知の方も多いかもしれませんね。
自由にお願いしますとお伝えしたら、本当に自由なものがきて思わず笑ってしまいました!
<以下、ゲスト執筆分>
はじめまして、寿司🍣芸人こと健です。
今回mickさんとのご縁で、mickさんのブログにて記事を書かせて頂く機会を頂きました。
mickさんのブログを見ていると、司法修習生をターゲットとしているのではないかと思いました。そこで、司法修習生としてのツイッターや振る舞い方について、自己紹介とともに、お話し致します。
1 寿司芸人🍣とは何か?
まず、寿司芸人🍣って何なの?と思われる方も多いかと思いますので、こちらについて説明させていただきます。
寿司芸人🍣とは、司法修習生という立場を利用し、先輩弁護士に奢ってもらう。ということを狙ったキャラクター設定です。
実は寿司🍣を前面に押し出してはおりますが、寿司以外をご馳走していただくことがほとんどでした。
では、何故寿司🍣だったのか。
単純に寿司が好きだったから。っというのもありますが、キャラクターとして覚えやすいのではと考えました。
ツイッター上では目にとまる同期や弁護士の発言等多いかと思います。ただし、数百人以上いる弁護士や司法修習生のアカウントとして継続して目にとまるアカウントは少ないかと思われます。
🍣という絵文字とともに、覚えやすいキャッチフレーズがあれば覚えてもらえるのではないか。そう思ったのがきっかけでした。
また、寿司=高級というイメージを皆様思い浮かべると思いますが、そこから派生させ、健=高級というブランディング戦略を狙ってという理由もありました。
2 結果(ご馳走編)
結果としては大成功だったかと思われます。
ツイッター経由でお声がけをいただく事は少なくなく、修習中には多数の法曹関係者にご馳走していただきました。
3 ご馳走して貰うのが目的なの?
ここまで読んで頂いた方は、健って食いしん坊なの?っといった印象を受けている方が多いかと思われます。
しかし、
実は…少食です。笑
フレンチなどのコース料理も、パンなど食べてしまうと全て食べられないということがほとんどです。回転ずし等いっても3から5皿程度でお腹いっぱいになります。
また、実はどちらかと言えば、食に無頓着な方です。
誰しも美味しいものを食べたいという欲求はあるかと思いますが、私はあまりないです。
たまに美味しいもの食べられたら幸せ。くらいのものです。
現に弁護士になってからというもの、ランチはファミリーマートのざる蕎麦かカップラーメンがほとんどです。
では、何故そのようなキャラクターを演じていたのかというと、
弁護士業界には、司法修習生にご馳走するという文化があると聞いており、司法修習生という地位を利用して寿司🍣ご馳走してくれと呟いていれば、多数の法曹関係者に会うことができると考えたからです。
人が大好きなのもありますが、法曹といっても働き方は多岐に渡ることから、多数の先輩法曹関係者と知り合う事により、自身の知見を広げたい。その目的のもとに活動してきました。
また、弁護士になってからだと、利害関係が生じたりし、幅広く出会うことができなくなるのではないか。という懸念もあり、焦っていたのも事実です。
4 結果(知見編)
結果として、大成功だったかと思われます。
企業法務系、人権派弁護士を問わずあらゆる分野の著名な先生方とも出会うことができ、また法曹になった今もお世話になっております。
あのような出会いがなければ、私のような者がここまでお世話していただく機会はなかったかと思われます。
また、同期からも「寿司アカウントの人」っと覚えられ、声をかけてもらえる結果全国の同期とも出会うことができ、食事会をする機会が増えました。優秀かつ変わった経歴の方も多く(同期といっても人生の大先輩もおります)法曹関係の知見だけではなく、人生につき勉強させていただく機会にも恵まれました。
5 これから司法修習を受けられる方へ
ツイッターは使い方次第で問題行動になります。
そのため、研修所から利用を差し控えるアナウンスもあります。
しかし、これからの時代において、この様なツールとの付き合い方は必須だと思います。
(基本的には他の者を傷つけるような発言やプライバシー侵害を行うような発言を避けることでリスクは回避できるかと思われます。この点は法曹関係者になるものとして、松尾剛行著 「最新判例にみるインターネット上の名誉毀損の理論と実務 第2版 (勁草法律実務シリーズ)」「最新判例にみるインターネット上のプライバシー・個人情報保護の理論と実務 (勁草法律実務シリーズ)」などで勉強をして、インターネットとの付き合い方を研究されることをおすすめいたします。[mickさんアマゾンのリンク張ってください])
最新判例にみるインターネット上のプライバシー・個人情報保護の理論と実務 (勁草法律実務シリーズ)
- 作者:松尾 剛行
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 2017/07/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
(貼りました!!!(mick))
今回の記事を見て、第2の健さん
例えば、🍺ビールキャラとなり、世界のあらゆるビールを飲むキャラ、 焼き鳥キャラとなり、焼き鳥食べまくるキャラ、食べ物は全てちゃんこだと言ってちゃんこをごちそうになりたいと呟くキャラの後輩が生まれてくる事があれば、幸いです。
6 なお、健さんアカウントは複数人で運営しております
複数人で運営する(ないし複数人で運営していると思わせる)ことで、責任を分散させ、仮に一部の者が特定されたとしても、当該発言は私のものではないと、研修所には言い張れるかもしれません…
そうです、あなたの知っている健さんも、実は当アカウントの運営者の1人かも知れません。周りに健さんがいたら、🍣の健さんですか?と話しかけてみてください。
次回また、ご依頼があれば、mickさんのブログでお会いさせていただくことがあるかもしれません。
長くなりましたが、ご覧いただきありがとうございました。
<以上、ゲスト執筆分>
変な話かと思ったら、ためになる情報がたくさん詰まっていますね。彼?はSNSの使い方が面白いので参考になります。それにしてもお寿司の絵文字が多い!笑
健さん、改めてご協力ありがとうございました!楽しく読ませて頂きました!
最後に「次回」とおっしゃっていましたので、また遠慮なくお願いさせて頂こうと思います。
ローブログでは、ゲストブログを書いてくださる方を随時募集しております。
引き受けてくださる方は、Twitter(@mick_kitten)のDM等で私にご連絡いただければと思います。
今回のお話に関係しそうな私の記事はこちら。
司法修習のお金問題
今回は、司法修習生のお金問題について思うことを書いていきたいと思います。
2020年の現時点で、司法修習生のお金関係については概ね以下のような仕組みになっています。
基本給付金:毎月13万5000円(司法修習生が全員もらえる。)
修習専念資金(貸与金):毎月10万円(申請すれば誰でも無利息で借りれる。返済は5年後から。繰上返済可。扶養親族がいる場合は、12万5000円まで引き上げ可。)
住居給付金:毎月3万5000円
移転給付金:移転の距離等により算定
詳細は下記の裁判所HPをご参照ください。
裁判所|司法修習生の修習専念資金の貸与等について(第71期以降)
71期からこのような仕組みになっておりまして、一切の給付金がなかった貸与制の世代(65~70期)に比べれば、恵まれているのは間違いないです。
しかしながら、65期以前と比較すれば、なお不十分です。
また、司法修習生の平均年齢の29歳(72期)を基準として見たときにも同年代(25~29歳)の平均年収が361万円ある中で、その半分にも満たない162万円(=13万5000円×12か月)というのは少ないというほかありません。
※さらに、税の問題やら何やらで実際に得られるお金はもっと少なくなりますし、保険等の面でも従来の待遇より劣る部分がたくさんあります。
この話になると「勉強させてもらってお金がもらえているのだから…」という考え方が見受けられることもあります。この考え方、私は違うと思います。
法曹の資格を得るためには、基本的に司法修習を修了することが求められています。資格を得たい人にとっては強制的な研修制度といっても過言ではないです。自ら研修を志願してお金がもらえるのであればそのような論も立ちますが、義務付けられた研修を受けるのに「(微々たる)お金をもらえていることをありがたく思いなさい」という話にはモヤっとします。
この不満にさらに拍車をかけるのが兼業禁止です。
「お金はあげないよ。でも、お金を稼いではいけないよ。」
簡潔に言えば、そういうルールになっていると思います。
現在は、原則として兼業が禁止されていて、例外的に申請が受理されれば兼業ができる(司法修習に影響がないとされなければならない)という建て付けです。
逆にすべきではないかと思います。
つまり、原則として兼業を認め、例外的に司法修習生として相当でない兼業をしている者や司法修習に明らかに専念できていない者に禁止を通告するような形です。
現在の形式ですと、兼業が従来からある程度上手くいっている人や司法修習生におなじみのアルバイト(予備校やロースクールの添削業や講師業)をする人くらいしか兼業をすることは難しい状況です。修習生の色々な可能性に蓋をしているような気がします。もちろん、今の制度の中で上手くやっている方もいますが、そういう方たちだってもっと大きなチャンスに恵まれるかもしれないですし、司法修習生全員の選択肢が広がることは良いことのように思うのですよね。
この問題は、経済的な面だけでなく機会損失にも繋がっているので、速やかに改善されることを願っています。(機会損失にもなっている以上、特に貸与制世代には貸与金の返還を免除するだけでは足りず、相当程度のお金が支払われて良いはずだと考えています。)
日本の司法を支えていくことになる人的資源への投資は必須です。何か自分にできることはないのか考えていきたいと思います。
下記の山中理司弁護士のHPに色々な情報がありますので、ご覧になってみると良いと思います。
余談になりますが、修習生の皆様には、弁護士になってから1か月分のお給料が入るまでの今の時期(12~1月頃)のために、お金をある程度貯めておくことをおすすめします(任官・任検志望の方でも同じですし、弁護士でもインハウスで4月入社の方であれば尚更ですね)。
引越しや各種支払関係、交通費等で結構な出費があります。