伊藤塾長の動画を見たりして
コロナウイルスの影響で司法試験が延期になったことを受けて、司法試験の予備校である伊藤塾の塾長で弁護士の伊藤真先生のメッセージ動画が毎週金曜日にYouTubeにアップロードされています(本記事の投稿時点で第18回まで配信。)。
運良く受験生という身分を終えられてから約2年ほどが経ちましたが、そんな私の心にも伊藤真先生のメッセージは響きますし、弁護士として、人として学ぶべきことをたくさん受け取っています。
私がメッセージを毎週拝見する中で改めて感じたのは、法律に関わる仕事をしていくには「心の強さ」がとても大事なのだということです。
弁護士になって以来、たくさんの悩みを抱えながら日々を過ごしています。それでも折れずにやっていく力が成功には必要不可欠だと信じてなんとか頑張っています。やりがいや面白さもある仕事なのですが、やはり大変です。サボらずにしっかりやろうとすると本当にキツい。
本年度の各士業の試験や公務員試験を受験される方は本当に精神的にも肉体的にも大変であることと思います。
(この情勢で弁護士1年目をやるのも辛いものがあったりすることは以前の記事に書いたのですが、それとは比較にならないほどの重圧やストレスがあるでしょう。)
ただただ多くの方の努力が報われることを願うばかりです。
試験の先にはとても強くなった皆様がいることと思います。
強さを持った方はこれからの社会に必要とされる人材です。
先に書きましたように法律に関わる仕事はとても大変なので、その強さは後に大きなアドバンテージになるはずです。
心から応援しています。そして、お互い頑張りましょう。
弁護士の腕組み写真が多い理由
かなり前のことになりますが、家族で記念写真を撮りにいきました。
せっかく弁護士になれたので、私ひとりの写真も撮っていただくことに。
ふと
「弁護士の写真って腕組みしているものが多いなー」
と時々感じることを思い出しました。
ラーメン屋さんと肩を並べるくらい弁護士の腕組み写真の利用率は高い気がします。
気になってカメラマンさんに腕組み写真が多用される理由を質問してみました。
カメラマンさんいわく
・背筋が伸びるなどして姿勢が良く見える。
・自信のある雰囲気に見える。
といったことがポイントなのではないかとのこと。ふむふむ。
実際におまけで腕組み写真を撮ってくださったのですが、たしかに他の写真と比べて良く見えるなと思いました。
私は、恥ずかしいのと、自分のキャラクターに合わないのとで、公に使う写真で腕組みのものは使わないと思いますが、こだわりがない方であれば結構おすすめのポージングだなと感じました。
ちなみに各法律事務所の弁護士の先生の写真を見ると事務所のカラーや弁護士の雰囲気が分かることも多いと考えています。弁護士事務所への就活を考えている方や弁護士をお探しの方はチェックされてみることをおすすめいたします。
写真から受け取った感覚は結構当てになります。
コロナによる裁判への影響
今回は、新型コロナウイルスによる裁判業務への影響についてのお話です。
4月に訴訟提起した案件。最近になってやっと第1回期日の連絡がきています(一部のみですが)。期日の候補は9〜10月。
今後はどうなるのでしょうか…
今きている第2波によって仮にもう一度裁判所が動かなくなった場合、一体どうなってしまうのでしょうか…
不安です。
進行の遅れにより、お客様のご負担が大きくなる点が1番気になります。
また、少しでもご心配をかけないようお客様に状況説明をするというコストが弁護士にかかっている点も引っかかります。お客様からすれば、弁護士の対応が遅いのが原因で進んでいないとも見えてしまいますから、リスク管理の点からも説明が必要になります。
さらに、(これは上記と比較すると瑣末なことですが)1年目の弁護士としては、訴訟の経験が積めないのも困ります。
裁判所ごと、各部ごとに対応は異なるかと思いますが、相応の支障が出ているのは間違いないと感じています。
もちろん、裁判所なりに対応していることは理解しているつもりです。これまでの裁判所では考えられない時間帯に書記官の方から連絡があったりしました。職員の皆様のご尽力には頭が下がります。
なんとか良い方向に向かっていくよう願うばかりです。
裁判業務にあたっては、自分もできる限りの協力をしていきたいと思います。
ストレスとのお付き合い
弁護士業は、トラブル絡みのお仕事であったり、お客様の人生における大事な場面についてのお仕事であったりすることが多く、非常にストレスフルだなと感じます。
一般にもストレスとの付き合い方で仕事の質が上がると言われていますが、弁護士業は特にそのように言えるのではないでしょうか。
実際、弁護士で成功されている方は、総じてストレスへの対処が上手な気がします。
感情のスイッチの切り替えができたり、ご自身の能力に自信を持っていたり…ストレスフルな環境への対応力が高いような。
ストレスたっぷりの環境の中で、お仕事を立派に続けられてきた弁護士の先輩方のこれまでを思うと本当に頭が下がります。弁護士を続けているだけでものすごいことなんだろうなと。
果たして自分は同じように続けられるのでしょうか…
自信を持ってイエスと言えないところが良くも悪くも自分らしいなと思います。
今は、体力的にもメンタル的にも「そこそこキテるな」というところなので良い対処方法を考えたいです。(ストレスを感じているのは、弁護士業だけでなく、コロナの影響で行動に制約が付いていることも大きな原因であるようには思いますが。)
今思いつくことだと、
・休める時にしっかり休む。
・持続して頑張れる仕組みづくりをする。
といったところですかね。
うーん。なかなかむずかしい。
「相場」と「挑戦」
法律の世界は、これまでの判例・裁判例の積み重ねやたくさんの研究等によって、ある程度の「相場」が決まっている部分も多いところです。
この「相場」は、少なくとも携わる案件に関してはしっかりと抑えておかなければならないと思います。
見通しを外すとそれがダイレクトにお客様に影響することもあります。
一方で、
「相場だから」
とか
「実務ではこうするのが一般的だから」
とか
「認められる可能性が低いから」
といって、「相場」におさまるように動くだけで満足してしまわないように注意が必要だなとも思います。
そのように動くだけでは、早晩AIにとって変わられてしまう気がします。こわい。
「挑戦」することも時には必要なのでしょう。
もちろん、どこまで「挑戦」するかはお客様のご意向次第ではあります。自分のこだわりにお客様を付き合わせる訳にはいきません。
でも、お客様の選択肢や可能性を増やせるきっかけになるかもしれないので、常に「挑戦」は意識しておくべきなのかなーと思ったり。
そうそう。なんとなく「挑戦」がしやすい分野というものがあるように感じています。
たとえば刑事弁護の身体拘束に対する弁護活動。
「認められるのは難しいかもしれないけれど、やれることをとりあえずやってみる」という思考を行動に移しやすいなと思います。
実際に「相場」では身体拘束からの解放はまず難しいと思われる案件で、やれるだけのことをやってみたら勾留に対する準抗告が認容されたことがあります。やってみるものですね。
(ちなみに、準抗告を行うことで得られるものは多いと思っているので特別な理由がない限り必ずすると決めています。仮に棄却されてしまっても、その後にもらえる一枚紙の決定書から捜査状況や弁護人に求められている活動等、色々なことを推察することができます。)
要するに、「挑戦」のしやすさやリスクを見ながら、「相場」と「挑戦」のバランスをとっていくことが大切かもなーという話です。
上にあげた私の経験はとてもラッキーなケースです。基本的には上手くいかない「挑戦」の方が多いはず。
一生懸命取り組んだ活動が認められないと自尊心が傷つきしょんぼりします。
そもそも「相場」ではおよそ通らない案件に対し何かしらの「挑戦」をすることについて、「不勉強だ!判例を知らないのか!」
「突飛な発想をしている!」
なんて言われたり笑われたりして、恥ずかしい思いをするかもしれません。
それでも、必要だと思ったらやる。そういう姿勢を持っていられたらなと思いますし、必要な時に実践できるように研鑽していかなきゃいけないなと思います。
自分のお尻をぺちぺち叩いて頑張ります。