演習本を加工する
司法試験はやはり過去問をきちんと勉強することが大切だと思います。
その上で、演習本での勉強が必要になってくる部分ももちろんあります。
ただ、多くの演習本は、受験生にとって勉強のしやすい解答例がついていることが少なく、解説から自分で解答をイメージする必要が出てきます。
さらに、解説は複数の説について書いてあったり、高度な議論について書かれてあったりと、司法試験との関係でみればオーバースペックなものが多いです。
これらによって、演習本はやや勉強の効率を上げにくい面があります。
そこで、私は、線の引き方や色分けなどで、そういった司法試験的には余剰な部分を読み飛ばせるように加工していました。色々なブログを拝見していても、比較的多くの合格者が同じように何らかの工夫をして演習本を使いやすくしているように思います。
例えばこんな感じで
自説は赤、他説は緑、判例は青のアンダーラインを引いて分類します。緑の他説は、自分には不要なので読み飛ばせます。
これをやるだけでも結構な量を読み飛ばせるので時間の節約になります。他説の理解が自説の理解に繋がることもありますが、そこは必要に応じて読めば良いという心構えでいました。実際にそういう場面はほとんどありませんでしたが。
以前の記事で書いたように、写真で引用したいわゆる古江本は様々な見解について丁寧に書いてあります。そのため、この方法を上手く使えるとぐっと読みやすくなります。
色分けが面倒になってからは、こんな感じで
かっこで他説や試験対策に不要な部分をくくり、読み飛ばすこともしていました。
ロースクールではきちんと他説も理解した方が…といった話があります。もちろん、そういった勉強は、自説の深い理解のためには必要ですし、実務家として活躍するには大切なことだと思います。しかし、時間の限られた司法試験において、答案にそういった勉強の成果を表すことはとても難しいことが多く、そうであるとすれば、司法試験のための勉強の優先順位としては低く位置付けることも致し方ないように感じます。
良く言われる「メリハリのある勉強」というのはこういう事を言うのかなーと振り返って思った次第です。